七十二候をおいかけて

日本の四季をさらに細かく区切った七十二侯。ひとつずつ知っていきたいと思います。

2018-05-22から1日間の記事一覧

ある春の気づき【玄鳥至る】

◆清明 4月5日~4月9日◆初侯:玄鳥至る(つばめきたる)◆侯の魚介:初がつおかつおの旬は初がつおの春と戻りがつおの秋の年に二階です。春のものは脂が少なくさっぱりしているのでたたきにするのが美味しく、秋は逆にたっぷりの脂が楽しめる刺身がよいのだと…

光ってからの1,2,3【雷乃声を発す】

◆春分 3月31日~4月5日◆末侯:雷乃声を発す(かみなりのこえをはっす)◆侯のことば:春雷雷、というと夏が多いイメージですが、春に鳴るものを春雷と呼びます。ひと鳴り、ふた鳴りほどでやむ短い雷の音。とくにはじめて鳴る春雷を初雷と言います。また、雷の…

そっと背中をおしてくれる、春【桜始めて開く】

◆春分 3月26日~3月30日◆次侯:桜始めて開く(さくらはじめてひらく)◆侯の野菜:アスパラガス日本では明治のころから広まったアスパラガスですが、ヨーロッパでは紀元前から食されていたと言います。味も食感もずいぶん違うように感じる緑色のアスパラガス…

変わらず愛されていて【雀始めて巣くう】

◆春分 3月21日~3月25日◆初侯:雀始めて巣くう(すずめはじめてすくう)◆侯のことば:暁(あかつき)と曙(あけぼの)春の夜が明けるほんのちょっと手前のまだ暗い夜明けの時間のことを「春暁」といいます。日本でも有名な漢詩「春眠暁を覚えず」のことでも…

夢についてのあれやこれや【菜虫蝶と化す】

◆啓蟄 3月16日~3月20日◆末侯:菜虫蝶と化す(なむしちょうとかす)◆侯の草花:かたばみ小さくてかわいい黄色の花が特徴ですが、家紋にも使われることがあるくらい古くからある花です。夜になると葉が閉じて眠る姿が葉の片方が欠けているように見えるから「…

第二の関門【桃始めて笑う】

◆啓蟄 3月11日~3月15日◆初侯:桃始めて笑う(ももはじめてわらう)◆侯の野菜:新たまねぎ一年中食べられる印象のたまねぎですが、やっぱりおいしいのは春先でとれる新たまねぎ。ほかの季節よりもぎゅっと水分が含んでみずみずしく、甘みがある新たまねぎは…

むらさき色に抱く複雑なきもち【蟄虫戸を開く】

◆啓蟄 3月5日~3月10日◆初侯:蟄虫戸を開く(すごもりのむしとをひらく)◆侯の野菜:ぜんまいくるん、と丸まったかたちがなんとも言えないかわらしさののあるぜんまい。少し湿った場所で3月ごろから自生してくるそうです。食べるときは必ずあく抜きをしまし…

苦さもぜんぶ飲み込んで【草木萌え動く】

◆雨水 3月1日~3月4日◆末侯:草木萌え動く(そうもくもえうごく)◆侯の野菜:菜花春が近づいてくると、八百屋さんやスーパーの野菜コーナーだけでなく、道端でも見ることの多くなる菜の花。綺麗な鮮やかな緑色はもちろん、花が咲いた後の黄色が目にとても嬉…

ロマンチックを生み出す魔法【霞始めて靆く】

霞始めて靆く ◆雨水 2月24日~2月28日◆次侯:霞始めて靆く(かすみはじめてたなびく)◆侯の野菜:辛子菜からしのような味と香りのするやさいです。春の野菜というのは菜の花やふきのとうもそうかな、と思いますが、ちょっぴりの苦みを一緒に味わう野菜…